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2009年10月11日

【第9回】トップ画解説「9:9:南アジア 働かされる子どもたち」

南アジア。

9:南アジア 働かされる子どもたち
南アジア 働かされる子どもたち
南アジア 働かされる子どもたち
ジャイナルは銀鍋の製造工場で働いている。今11歳の彼は3年間この工場で働いているが、午前9時から午後6時までの賃金は1か月で10ドルにしかならない。
2008年12月30日 ダッカ、バングラデシュ
Photo by G.M.B. AKASH/G.M.B.アカシュ


通常、南アジア地域協力連合(SAARC)を構成する7カ国のことを指し、総人口は約15億人を数えますが、4分の3に相当する11億8000万人以上が1日2ドル(約190円)以下での生活を強いられています。
バングラディシュ、インド、パキスタンおよびスリランカの4カ国は、かつて英領インドの一部としてイギリスの統治下にありました。残りの3カ国、ブータン、モルディブ、ネパールはいずれも、近代史上、一度も植民地化されたことがありません。それぞれが独立を勝ち取ったというプライドと、外国勢力の攻勢を水際で食い止めたというプライドを持っています。
南アジアの人々の知られざる特徴は、すさまじいほど強烈な自主独立の精神を持っていることです。(注1)

しかし、知られている悲惨な特徴もあります。
今現在、世界で2億人を超える子どもが児童労働に従事しているといわれ、ここ南アジアでも、18歳未満の子ども約6億人のうち、13%(約7800万人)がこれに該当するといわれています。(注2)また、児童労働は発展途上国だけの問題にとどまらず、先進国でも250万人の子どもが経済に従事していることが分かっています。

彼/彼女らに支払われる賃金も、とても正当といえるものではありません。
写真のジャイナル少年は今11歳。3年間、銀鍋の製造工場で働いていますが、午前9時から午後6時までの賃金は1か月で10ドルにしかなりません。
他の例を挙げても、インドにおいて綿生産に従事する子どもに支払われる賃金は、一日あたり約18ルピー(40米セント)です。これは市場において成人女性よりも33%、成人男性よりも55%少ない金額です。(注3)

そもそも児童労働とは、
「原則15歳未満の子どもが、大人のように働く労働」
「18歳未満の子どもが行う最悪な形態の労働」
(注3)
と定義され、ここでいう最悪な形態の労働とは、
・人身取引、債務奴隷、強制的な子ども兵士、その他の強制労働
・買春・ポルノ、麻薬の製造・密売などの不正な活動
・子どもの健康・安全・道徳を害し、心身の健全な成長を妨げる危険で有害な労働
(ILO182号条約)
を指します。

児童労働における働き手側の一番の原因は貧困ですが、細かく見ていくと、親、子どもに対する教育の欠如だけでなく、その地域の労働慣行や家庭の問題なども挙げられます。
しかし、南アジアやその他途上国側だけの原因が、こうした現状をつくりあげているのでしょうか。当然違います。
働き手側の原因をつくった、別の原因があるはずです。

そのひとつに、多国籍企業が「より安価で従順な労働力」と「環境配慮や税金支払いをしなくてもよい国」を欲し、途上国の子どもたちを現地で働かせるといった原因が挙げられます。

そしてまた、先進国が作り上げた貧困メカニズムが挙げられるかも知れません。
それを簡単に解説すると、以下のとおりです。
経済構造を先に牛耳った先進国の有償ヒモ付き援助やIMF.・世界銀行の融資による債務のせいで、途上国側は国民よりも国益を優先させてさせなければなりません。
返済には外貨が必要ですから、自国民向け作物ではなく輸出作物を作らなくてはなりません。途上国は工業製品がつくれない上に知的所有権の98%は先進国が持っていますから、売り物は必然的に資源かサービスになります。しかし、30~41品目の資源を100カ国以上の途上国が競争して売るため、結果市場では値崩れが起きて思うように利益が上がらず借金が返せなくなります。(注4)

こうして途上国は債務漬けになり、福祉・教育・医療に回すはずのお金を借金返済に回された途上国の国民は、劣悪な環境下での生活を強いられてしまいます。このような状況も、児童労働を促進するひとつの原因といえるかもしれません。
それとも、多額の債務を受け入れてしまった、各途上国における歴史上の独裁政権が原因なのでしょうか。

いずれにせよ、2007年における南アジアの債務残高は2400億ドルでした。(注5)
元本だけならとっくに返済を終えていますが、金利部分が永遠に増え続けているのです。


このような世界の現状を前にして、いったい僕たちには何ができるのでしょうか。
ひょっとしたら、何もできないのかもしれない。
そもそも、何が正解なのかもわからない。
それでも、何もしないことだけは不正解な気がする。僕はそう思っています。

僕たちS.A.Lは、学生による国際協力を目指し活動していきます。
こうした情報発信を通じてひとりでも多くの方々に国際問題を伝え、読む前には思ってもみなかった「何か」を感じとっていただけたら、と思います。

今までご愛読いただきありがとうございました。


国際局2年 鈴木雄飛

注1 RIETI HPより抜粋
注2 世界子供白書2008
注3 ILO HPより抜粋
注4 図書「世界の貧困をいかに解決できるか」より
注5 CADTM、債務・貧困・格差に関するデータ2009
posted by kota at 03:37| Comment(0) | S.A.L. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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